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【ビズワード】 媚びる・学ぶ

投稿日時:2016年10月03日 17:47


ビズデザイン代表・木村乃です。

5月10日発行の弊社ビズマガの「ビズワード」コーナーにて、「次回のビズワードでは『媚びる・学ぶ』をテーマに、雑文を書いてみたいと思います。」と予告しておきながら、すっかり放置していたことに今日気が付きました。大変失礼いたしました。

伝統工芸、芸能、料理などの技能者が自らの技を発展させようと、従来はなかった技術や工夫を取り入れようとする。伝統を重んじる人々からの批判に耐えながらも自ら習得した「型」を破って新しい要素を取り入れることにより、新しい「型」を生み出す「型破り」のプロセスであると言えます。技能者の技の発展と継承のためには無くてはならない創造的革新です。異文化や異世代から謙虚に学ぶ姿勢があってこそ、成し遂げられる革新です。

一方で、技能者が自らの技が異文化や異世代にウケなくなってきたということを動機として異文化や異世代になじみやすいように自らの技を変貌させていくということもあるでしょう。例えば老舗の日本料理店が、増加する外国人観光客に対応するためにフォークとナイフで食べられるよう食事をアレンジするといったことが考えられます。お客様に対する思いやりといえば確かにその通りです。

しかし、僕はそこにどうしても「媚び」を感じてしまいます。

「型破り」の先には新しい「型」が生まれるでしょう。しかし、単に「異文化や異世代になじみやすいように自らの技を変貌させていく」という行為の先にはどのような「型」が展望されているのでしょうか。そこが気になります。

技能における「型」は文化そのものです。文化が時代とともに変化していくことそれ自体は自然の成り行きでもあり、また人々の努力の結果でもあると思います。しかし、文化がある時代に破壊されてしまえば、その先には不毛の荒野しか見えてこないように思います。

地域活性化とか地域振興とか地方創生とか、そういう関係で各地の地域社会とおつきあいをしながら、こんなことをよく感じています。いま皆さんが取り組んでいることは、地域の文化を創造的に革新することにつながっているでしょうか。それとも、不毛の荒野に向けた破壊につながっているでしょうか。

そんな観点で足元を見つめ直してみることが必要ではないかと思うのです。

 

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