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【ビズワード】 「権利」と「義務」

投稿日時:2016年07月04日 23:17

ビズデザイン代表の木村です。

前回のビズワード(2016年06月06日)の予告に次のようなことを書きました。

日本国憲法に定められた国民の三大義務「教育の義務(26条2項)」、「勤労の義務(27条1項)」、「納税の義務(30条)」。これらの「義務」という二文字を「権利」に置き換えてみたらどんな世界が見えてくるでしょうか。

「教育の権利」、「勤労の権利」、そして「納税の権利」。

このうち、「教育」と「勤労」についてはそれぞれ憲法26条と27条で「教育を受ける権利」、「勤労の権利」として明文化されています。権利と義務が対になって存在していることが憲法上明らかです。

しかし、納税についてはその権利、つまり「納税の権利」が明文化されていません。

税金というのは公権力によって強制的に徴収されるものなのだから、それに抵抗することなく納付することが義務づけられているだけで十分だ、と考えるのがふつうなのかもしれません。ですが、納税というのは、自分も社会を支えている一員であるという自覚をもつことができる大きな機会であるというとらえ方もできるのではないでしょうか。もちろん、課税されてもいないのに自ら率先して納税するという人はほとんどいないだろうとは思います。でも「ふるさと納税」はどうでしょうか。厳密に言えばこれは「納税」ではなく「寄付」なのですが、その本来の趣旨は「自分もふるさとを支えている一員である」という自覚をもつことができる機会を提供すしくみなのではないかと思います。返礼のお得感をアピールして寄付金を集めるというちょっとおかしな運用がなされているのは本来の趣旨に合わないのではないかとも思いますが。

また、心身の事情で自分が望むような働き方ができないという方々であっても、自らが社会に「支えられている」存在であるというだけではなく、社会を「支えている」存在であるということを自覚できる機会があることは望ましいことだと思います。それがたとえ「1円」であろうと「10円」であろうと、機械的に非課税とするのではなく、しっかりと課税をして「納税の権利」を行使する機会をつくるというのも、社会システムの在り方ではないかと思います。

「権利」と「義務」は表裏一体のものです。教育、勤労と同じく、納税についてもそんな考え方ができれば、社会は今よりも少しだけ心豊かなものになるような気がします。

 

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