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【ビズワード】理念を現場に落とし込むことがCSRの本質

投稿日時:2016年05月24日 13:47

友田景です。

大企業の不祥事が毎月のようにニュースになります。「企業が立派なCSR報告書を作成していても、それを真に受けて、信頼できない」というような声を異口同音に聞きます。その度に、CSR部署の仕事が、CSRレポートを作成することから、もう少し企業経営の本質的なところへ踏み込んでいかなければならないと強く感じます。

その本質的なところは何かというと「企業理念を現場へ落とし込むこと」だと考えています。

三菱自動車は、『三菱グループの「三綱領(所期奉公・処事光明・立業貿易)」の精神を受け継ぐとともに、当社の存在意義を進むべき方向を明確にする』として、「大切なお客様と社会のために、走る歓びと確かな安心を、こだわりをもって、提供し続けます。」とホームページに掲載されています。

東芝は、『東芝グループは、人間尊重を基本として、豊かな価値を創造し、世界の人々の生活・文化に貢献する企業集団を目指します。』として、そのひとつ目に「1.人を大切にします。-東芝グループは、健全な事業活動をつうじて、顧客、株主、従業員をはじめ、すべての人々を大切にします。」とホームページに掲載しています。

大企業であれ、中小企業であれ、NPOであれ、多くの組織には、立派な理念やミッションが掲げられて、事業活動を展開しています。しかしながら、現場では理念が浸透していないどころか、置き去りにされ、事業活動が行われていることが多々あります。ニュースになるような不祥事を起こす企業は、まさしく理念が置き去りにされていると感じます。企業は、理念に基づいて事業の遂行するはずなので、理念は事業のガイドラインとも言えます。

私が尊敬している麗澤大学の高巌教授(企業倫理の研究者)は、「経営理念がパフォーマンスに及ぼす影響」に関する調査研究で、「理念が浸透する組織ほど、パフォーマンスは高くなる」との結論を得ています。詳しいレポートはこちら。高先生はこの自らの研究結果に基づき、大学のマネジメント改善として、社会的責任の国際規格であるISO26000を活用した取り組みを主導されてきました。その取り組みは、過去の世遊名人対談でも取り上げさせて頂いています。

理念を現場に落とし込むことが社会的責任の本質であり、その取り組みによって、企業の持続可能性が高まるのだと、不祥事のニュースを見る度に感じています。

 

【ビズワード】 名物に旨い物なし

投稿日時:2016年05月10日 08:40

ビズデザイン代表の木村乃です。

「名物に旨い物なし」という諺があります。

本来は、名物とされているものも、食べてみるとたいして旨いわけではない。転じて、とかく評判がいいとされているものは評判倒れ(看板倒れ)のものが多いという意味のようです。

しかし、僕はこの解釈は少し違うのではないかと思っています。

ご当地で旨いと評判の名物は、当地の人にとってはこのうえなく親しみと愛着を感じ、旨い、旨い、これがなきゃ生きていられない!なんていう半ば本気の冗談を言いたいほどのものであるが、他所の人にとっては、え?こんなのが旨いの?と首をかしげたくなるようなことがしばしばある。そういう解釈が「正解」なのではないでしょうか。

例えば、うどん。

「やっぱり、この“こし”がなくちゃね。“のどごし”も大事だよ」なんて言う人は全国にたくさんいると思いますが、僕の故郷である福岡ではうどんに“こし”なんか必要ない!という人が多くいます。福岡のうどんは、極端に柔らかくて箸で引き揚げたときに切れてしまうほどです。伊勢のうどんも同じようなものだと言います。“こし”、“のどごし”を求める人にとっては、とてもまずいうどんでしょう。

例えば、醤油。

福岡をはじめ九州、四国地方の醤油はとても甘いです。お刺身用の「刺身醤油」、「たまり醤油」に至っては、すごく甘くてざらざらしています。当地の人にとってはこれでこそ、The「醤油」なのです。かつての僕もそうでした。しかし、福岡を離れて30年の僕ですら、この九州・四国地方の甘い醤油は、ちょっといただけないものになってしまいました。

焼酎好きの人でも、芋焼酎はNGとか、泡盛はNGとか言う人もいるでしょう。

こんなふうに、当地の暮らしに浸透し、根付いている食文化はそれぞれ独特のものです。それだけに、他所の人にとっては、それのどこがいいのか??と思うことがあっても不思議ではありません。

「名物に旨いものなし」。

実はこの言葉は、地方・地域に根付いた誇るべ文化の価値を表した愛情あふれる諺なのではないでしょうか。

「名物に旨いものなし」。

この言葉を、評判倒れという意味にとらえてしまうと、深刻な悲劇が起こります。

他所の人の「舌」(志向)に合わせて、当地の文化を変貌させるという行為です。これをやってしまうと、せっかく当地で培われてきた文化を壊してしまうことになりかねません。僕はこのことを「媚びる」と表現したいと思います。

一方。他所の文化に触れて、そこから学ぶべきものを吸収し、当地の文化を成長させていくという行為もあります。地域の文化が不変であるということに固執することはないでしょうから、当地の人が文化の発展を願って変化を求めていくことは素晴らしいことです。僕はこのことを「学ぶ」と表現したいと思います。

次回のビズワードでは「媚びる・学ぶ」をテーマに、雑文を書いてみたいと思います。

乞うご期待!

 

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