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【ビスワード】民主主義の原点

投稿日時:2015年03月24日 16:22

友田景です。

先週金曜日にNPO法人ドットジェイピー主催の「未来自治体全国大会2015」決勝コンテストにてパネルディスカッションのファシリテーターとして参加してきました。

来月に統一地方選を控え、「日本一、住みたいまちを決めるコンテスト」と題して、全国の若者(学生)が自分の地域の30年後を描き、競い合いました。全国から26チームの参加があり、地域予選で10チームに選抜され、その10チームからWEB予選を勝ち抜いた4チームが決勝コンテストに進みました。

4チームはそれぞれ、宮城県柴田郡、山形県米沢市、千葉県流山市、福岡県筑紫野市の4つのまちを舞台にして、30年後のビジョンと10年後の政策、予算を策定し、プレゼンテーションにて投票を行いました。それぞれに我が町の個性を生かしたプランで大変興味深かったです。

決勝コンテスト後に民主党参議院議員蓮舫さんと早稲田大学教授の北川先生(元三重県知事)、毎日新聞の論説委員である与良さんを交えて、パネルディスカッションを行いました。そこで話題になった一つが、日本は教育の中で圧倒的に議論をする時間が少ないため民主主義のレベルが低いのではないかという問題提起でした。知識偏重の偏差値教育の弊害が表れており、政治的な話題だけでなく、そもそも議論をすることを避けたがる習性が日本人にはあるではということです。イギリスやドイツでは、パブで盛んに政治談議をする習慣がありますが、日本では日常で政治的話題は避けられがちです。優勝したチームの学生も「今回の政策を作成するためには、これまでにないほど議論を重ねた。学校でこれほど議論をすることはない」と言っていたことは非常に印象的でした。

政治だけでなく、仕事をしていて会議があっても説明が長くて、議論をする時間はそれほど多くないという人も多いのかもしれません。「民主主義の原点は議論をすること!」というひとつの命題にたどり着きました。

みなさんも少し議論をすることを避けずに議論する時間を取ってみてはいかがでしょうか。

 

【ビズワード】 おてんま

投稿日時:2015年03月02日 09:32

代表・木村です。

「おてんま」という言葉をご存知でしょうか。日本国語大辞典(小学館)によると、

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おてんま【御伝馬】:宿駅で公用の役に出した馬。[方言]①各戸から一人ずつ出てする賦役(群馬県吾妻郡等) ②日雇いの米つき男。
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と説明されています。要するに、公共のためにみんなで協力して活動することを表す方言です。

群馬県上野村の白井集落の方々によると「“おてんま”こそが村の文化の原点」なのだそうです。

現代社会は、お互いに迷惑をかけず、一人ひとりが気ままに暮らせることを大切にしています。だから、電力やガソリンなどエネルギーの大量消費が避けられません。毎日、薪炭で火を焚いたり、井戸水を運んだりするのは一人ではなかなかできないからです。技術開発とは「一人でも生きていける社会」をつくることであるとも言えるでしょう。

一方で、「おてんま」を大切にしている地域はもっぱら田舎です。高齢者が大半を占める限界集落です。共同体を維持していくことがきわめて困難な状況にあります。公共のためにみんなで協力して活動してきた村が、一人ひとりが気ままに暮らせることを大切にしている都会よりも先に消えていく。これはたいへん皮肉な現象です。

そこで、村の住民以外の人々の力も活用して「おてんま」を活性化し、豊かな文化をもつ共同体を維持することではないでしょうか。情報通信、エネルギー、交通、バイオなどに関わる技術開発の目的を、「一人でも生きていける社会」づくりから、「共同体を維持していける社会」づくりへとシフトすることはできないものでしょうか。

地方創生が叫ばれていますが、率直に言ってあまりよい政策であるとは思えません。いかに人口を増やすか、雇用を増やすか、所得を増やすか、税収を増やすか。そんなことばかりが目標とされています。現在策定が進められている市町村の総合戦略も、歯の浮いたようなリアリティのない計画となっていくでしょう。 増やせ、増やせの政策には、どんな地域社会をつくっていくのかという本質的な議論が欠けています。

いまいちど、「おてんま」のような地域文化の原点を見つめ直し、地域共同体のあり方、地域で暮らす人々の幸福感ということを、じっくり考えてみる必要があると思います。

 

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