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【ビズワード】下請けからパートナーへ変わるサプライチェーンマネジメント

投稿日時:2013年05月31日 07:15

友田景です。

5月15~17日に開催されました企業立地フェアーへ行ってきました。以前ご支援させて頂いたアスクル株式会社のサプライチェーンマネジメントの取り組みについて、担当部長の永田さんが発表されるとのことでお声を掛けて頂きました。

ISO26000においてバリューチェーンが明確に定義されたこともあり、各社のCSR調達の取り組みが加速したように感じています。そのような中でアスクルは、3年前から商品の納入先についてCSR調達への協力を促すためにアンケート調査を実施しています。

アスクルを通じて販売している商品の納入企業は570社あり、当然大企業の上場企業もあれば、中小零細企業もあり、またメーカーもあれば、商社もあります。その中で、どうやって統一的な基準で横串を刺していくのかに大変苦心されていました。「1回目のアンケート調査はアスクルがCSR調達で何を目指すのか?そのことが明確でないまま実施したために設問設計もあいまいで、書き方次第で0点にも100点にもなる。正直言って失敗だった」と担当の永田さんは振り返っています。

そこで、第2回のアンケート調査に向けて、「アスクルが流通業としてやるべきCSRは何なのか?」を突き詰めて考えられました。具体的な例としては、ISO26000で示されている中核主題を消費者課題、環境、公正な事業慣行、組織統治、労働慣行の5つに絞り、その中で「商品の原料/原産地等を正しく表示している」など各質問に対して、「方針がある」「ルールを明示的に設けている」「社員への教育の仕組みがあり実施されている」などの取り組み内容にチェックを入れるマトリックス型の設問設計とされました。

「自分たちも完璧にできているわけでないので、サプライヤーと一緒になって育っていきたい」と永田さんは言います。そのために自社の評価結果に対してもサプラヤーに対して公開され、そして、回答した会社に調査結果を一社一社にレポートをフィードバックしています。評価結果が低かった企業や質問・相談があった企業を訪問し、彼らの悩みを共有して、一歩でも前に進む改善への取り組みを進めています。

サプライチェーンマネジメントはなかなか表には見えにくい地道な取り組みですが、このような活動が取引先を単なる下請け企業でなく、パートナーとして強固な結びつきを作っていくことになると実感しました。現に当日の発表には多くのアスクルのサプライヤーが発表を聞きに来ていました。ISO26000を通じて、下請けからパートナーへ変わっていく瞬間を見ました。

 

【ビズワード】地域文化の底力

投稿日時:2013年05月17日 16:03

木村乃です。

琉神マブヤー」をご存知でしょうか。沖縄を舞台に、悪の軍団「マジムン」と闘う正義のヒーロー。それが「マブヤー」です。

正義のヒーローといえば、仮面ライダー、タイガーマスク、ゴレンジャー、ウルトラマンが思い浮かびます。昭和時代のヒーローたちは絶対「悪」と闘う勧善懲悪のヒーローです(仮面ライダーやウルトラマンの平成シリーズでは多少事情が異なりますが)。

「琉神マブヤー」はウチナーの文化を守るためにマジムンと闘っています。では、マジムンのメンバー(ハブデービル、ハブクラーゲン、ヒメハブデービル、オニヒトデービル、マングーチュ、クーバー1号、クーバー2号)は何と闘っているのでしょうか。それは人間の文明です。人間が文明を築く過程でウチナーの自然(=彼らマジムンの住処)が破壊されてきたことを恨んでいるのです。マブヤーもこうしたマジムンの大義をよく理解しています。

だからマブヤーは敵であるマジムンを決して殺しません。お仕置きをして許してあげます。お仕置きの仕方は二通りあります。ひとつは「メーゴーサー」です。これはウチナーグチ(沖縄方言)で「げんこつ」を意味します。もうひとつは「ヤーチュー」です。これはウチナーグチで「お灸」を意味します。これは「とどめをささずに許す」というウチナー(沖縄)の精神性そのものです。他国からの何度も侵略を受けながらも、自国(琉球)の文化を決して途絶えさせないために敵を追い払うのではなく、敵の異文化を「チャンプルー(ごちゃまぜ)」することで独自の文化を発展させてきたウチナーの精神性を「マブヤー」は体現しています。このことは、沖縄返還前夜を描いた「琉神マブヤー1972Legend」(マブヤー第四作目)で如実に表現されています。

GWに、社内旅行で沖縄に行ってきました。「琉神マブヤー 3Dスタジアム」にも出かけてきました。子ども向けに提供されている3D映像×ヒーローショーのアトラクションです。わずか20分くらいのアトラクションでしたが、そこにはウチナーの文化と深刻な現実、マブヤーが何のために闘っているのか、が凝縮されていました。僕はもともとマブヤーの大ファンだったので、僕の感想では信ぴょう性がないでしょう。実は、このときはじめてマブヤーを知った中学2年生(社員の息子)を、「ぜったい面白いから付いといで」と無理矢理同行させていました。ショーが終わったあと、この中学生は「これは思っていたのとは違って深い・・・」とつぶやいていました。はじめて見た中学生が感じることのできる「深さ」。そこに、地域文化の底力を感じました。

マブヤーを生み出した古谷野裕一さん(株式会社マブイストーン代表取締役)にもお会いしてきました。お話してますますマブヤーの底深さを確認しました。マブヤーは単なるご当地ヒーローではないのです。

幕末・明治の開国、昭和20年の敗戦、そして今話題のTPP。外圧を契機として国内で軋轢が生じています。

国益を損ねないためにどうすべきなのか大いに議論すべきことでしょう。しかし、それは経済面だけでの議論、損得の議論であってはいけないと思います。どんな大きな変化が起ころうとも、我々の文化(精神性、自然、それらの表れとしての生活様式、言語、食生活等)は守り抜く。少々変化することはあっても、根幹だけは守り抜く。その信念をいかにして持ち続けるか、いかにして浸透させていくか。それこそが、議論のスタートラインに置かれるべき論点でなければならないと、僕は思います。

以前の「ビズワード」で、秋田県の「超神ネイガー」についても書いています。ご笑覧ください。

 

仙台にて、東北UPプロジェクトのSROIを報告

投稿日時:2013年05月09日 19:25

友田景です。

先月の4月17日に日本マイクロソフト株式会社(MS社)が東北支店にて、東北UPプロジェクトの運営者ある被災地のNPOが集まり、振り返りミーティングが開催されました。その中で、先月プレスリリースをしました東北UPプロジェクト第三者評価(SROI)の報告をさせて頂きました。

私からNPOの皆様へお話させて頂いたことは、単にSROIとして社会的インパクトとして、いくらだったのかという貨幣価値の数値の説明のみならず、今回の東北UPプロジェクトが第三者からの目から見て、どこにポイントがあったのかを中心にお話させて頂きました。また、今後も継続して取り組まれていく上で、効果を最大限に引き出すために考慮して頂きたい点についても意見を述べさせて頂きました。その内容については、こちらの第三者報告書をご覧ください。

今回は、米国マイクロソフト本社で企業市民活動の責任者として、世界140か国の取り組みをを統括しているLori Forte Harnick さんが来日されており、東北の被災地を視察し、自治体やNPOとの意見交換をされました。Lori さんもSROIについては、非常に注目しておられ、興味深く話を聞いて頂きました。

NPO法人「育て上げ」ネットの工藤理事長からNPOとしてのSROIの活用方法、MS社の担当執行役員である牧野様からMS社としての今後の取り組み、担当課長の龍治様からプロジェクトのお礼と雑感と、それぞれの立場から発表を行い、意見交換をしました。

SROIは単に数値を出すだけではなく、その数値を基にして関係者と議論をすることが重要だと思っています。そのことによって、事業の改善点が明確になり、次のステップにつなげることができます。今回の報告会は、各関係者からの意見することで、まさしく次のステップにつながる意義深い場でした。これを機に今年度、東北での活動がさらに発展することを願っています。

 

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