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投稿日時:2012年02月14日 14:49
友田景です。
「ISO26000は日本になじまない」という声を時々聞きます。理由を聞くと「グローバル企業には関係あるけれどもドメスティックな国内で完結するビジネスには合わない」と言われました。例えばどんなところと突っ込んでお聞きすると「日本では児童労働はないでしょう」と言われました。確かに業種・業態によって内容がそぐわない箇所もあるかもしれませんが、まったく合わないということもないと思います。
例えば、先述の『児童労働』に関しては、テレビでよく目にする子役はどうでしょうか。子役と言えば、みなさんも一人二人は、すぐに名前が思い浮かぶことだと思います。皆さんが普段よく目にするところにも関係しているわけです。しかもそれは皆さんが、一般消費者として、消費する商品になっているわけです。
『児童労働』に関して、法的に言えば労働基準法で定められているわけですが、「映画の製作又は演劇の事業」に関しては、除外されています。ただ、CSRに関して言えば、自主的な取り組みを求められているわけであり、法を守っていればいいというわけではありません。私はあまりテレビを見ないので、詳しくはわかりませんが、トップ子役は「学校に行く時間があるのか?」と疑問になるほどテレビに出ずっぱりのようですね。
ただ、自主的な取り組みとなると雇用元である芸能プロダクションだけの問題でもないと思います。人気子役は視聴率が取れるので、当然テレビ局等からオファーが止まないでしょうし、それを求めているのは我々でもあります。供給側の倫理観だけでなく、需要(消費)側の倫理観も高めなければ、CSRを前進させることは難しいということになります。ただ、業界団体である社団法人日本演劇興行協会からは、更なる緩和を求めているようで、どの立場から物事を考えるのかという難しい側面が見えます。これこそ、「CSRに答えはない」と言われる所以かと感じます。また、このあたりがISO26000で求められているステークホルダーエンゲージメントだと私は理解しています。
ステークホルダーエンゲージメントについては、以前ビズワードに書いておりますので、こちらをご参照ください。
【ご参考】
少し古いデータになりますが、労働政策研究・研修機構(JILPT)が公表した労働政策研究報告書『諸外国における年少労働者の深夜業の実態についての研究― 演劇子役等に従事する児童の労働の実態 ―』(2006年)は、英・米・独・仏の4カ国における演劇子役の労働規制(児童労働)について、詳細な比較研究を行っています。非常に読みごたえがあります。
児童労働問題に取り組んでいるNGOのACEは、CANPANが行った東証第一部上場企業1734社を対象とした調査(2006年)について、児童労働に関して紹介をしています。こちらをご参照ください。現在では、ISO26000も策定されたので、取り組みが進んだのか興味があるところです。
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