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投稿日時:2011年10月17日 20:28
友田景です。
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版の記事「「ザ・激論 in NY」―CSR(企業の社会的責任)は株主の敵か」は興味深かった。日本ではなかなか見かけることができない反CSRの意見が掲載されている。
文中にある反CSR論者のカーナニ准教授の「CSRという概念そのものが非常に分かりにくいものだ。」というのはその通りだと思う。私もCSRはさまざまな社会経済的諸概念の複合体であり、学術的にも社会的にも新しく、その内容も完全に確定した概念ではないと考えている。カーナニ准教授は、「CSRは株主の利益を損ない、危険である。必要なのは政府の規制だ。」という。
短期的に見れば、確かにCSRは株主の敵かもしれない。特に高利回りを目指すヘッジファンドなどにとっては、CSRは単なるコストに見えることから邪魔な存在であろう。
では、非上場の中堅中小企業にとってはどうだろうか。特に日本で大半を占めるオーナー企業にフォーカスを当てると『株主=経営者』となる。その場合には短期的な利益よりも中長期的な利益が優先されることは間違いない。つまり企業の継続性である。継続性を高めるためにCSRが寄与するのかがポイントである。
CSRというのは、「Corporate Social Responsibility」の略から「企業の社会的責任」と訳されているが、これは適切ではないと私は考える。「Responsibility」という単語は、確かに「責任」と訳されるが、そもそもは、「response」と「ability」の造語である。「response」は、“反応”や“対応”という訳であり、「ability」は“能力”だ。つまり、「対応する能力」ということになる。故に、CSRは「企業の社会への対応力」とする方が実態に合っているはずだ。
自然科学者のチャールズ・ダーウィンは、「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である」と言った。
今の世の中はすごいスピートで変化している。その社会の動きに対応出来ない企業は生き残ることができない。
中堅中小企業とっての社会とは、会社のステイクホルダー(利害関係者)そのものだと思う。だからこそ、利害関係者の声に耳を傾け、社会への対応力を高める(CSRに取り組む)ことが企業の持続可能性を高めることになるのだと確信している。非上場の中堅中小企業こそCSRに率先して取り組んでもらいたい理由がここにある。
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